合格(うか)る勉強法 発展編

野田Tの勉強法コラム

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過去問演習の正しいやり方

受験を控えた生徒を指導して毎年「それじゃだめだ!」とつくづく思うのが、過去問演習をやっていない、あるいは上辺だけの過去問演習しかやっていないことです。そこで、過去問演習の正しいやり方について説明しようと思います。

 

もし生徒から「過去問演習って意味あるんですか?」といった質問を受けたとしたら、「それ以上意味のある勉強を知らない」と答えるでしょう。

 

実際、これまでの指導経験や自分の体験から、きちんと赤本で過去問対策をすれば、私立一般入試で最低5%程度、国公立2次試験などでは最大20%ぐらい得点がアップする実感を得ています(私立で合格最低点が200/300なら10点以上、国公立の2次で合格最低点が500/1000ならMAX100点ぐらいアップします)。

これだけの点数を一気に稼ぐことができる赤本での過去問対策が、合否を分けることは言うまでもありませんし、これこそ逆転合格の秘訣です。

 

 

また、過去問を分析することで自分の得手不得手にあった大学・学部を見つけることも非常に重要です。単に偏差値だけで受験校を決めても、問題の形式や出題分野が自分に合っていなければ、対策をする前にその苦手分野の克服が必要です。

もちろんそういう大学は避けて自分の得意科目が生かせそうな大学を受けることは、最も簡単に自分の得点をアップさせます。

 

しかし、この過去問演習も正しいやり方、正しい意識の持ち方で行わないと全く意味がない結果になってしまいます。その代表的な例は次の通りです。

 

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【悪い例】

  • 志望校なのに赤本を買っていない。またネットの過去問やコピーで間に合わせようとする。
  • 本番を想定して真剣に解いてない。時間をきちんと計っていない。
  • 結果の点数、特に合格最低点以上かどうかにしか目がいかず、出題形式、頻出分野などの問題分析、どうやったらもっと点が取れたかといった反省や分析をしない。
  • 面倒なので1年分しか解かない。
  • 結果をきちんと整理して残していない。

 

こういうやり方をしている人は論外です。一つでも当てはまったら反省しましょう。

それでは、年間を通した過去問演習の正しいやり方です。

 

 

 

≪志望校が決まったら赤本を買う≫

志望校が決まったら赤本を買いましょう。

 

学力的に赤本はまだ早い、と思うかもしれません。しかし、目的地が決まったらナビに目的地をセットすると同じで、赤本を買うのは

その目的地がどのレベルで、どういう勉強が必要か(目的地がどこにあり、どういう経路を通るべきか)を把握するためです。

 

そして赤本の傾向と対策には、どういうレベルのどういう分野の問題が出題され、どういう勉強や対策が必要かが書かれています。まずはこれを読んでおくこと。

その上で、実際にどういう問題が出るか、その問題のレベルはどの程度かを把握するために1~2年分やってみてください。

 

 

この時大切なのは、採点しない、あるいは点数は気にしないということです。なぜなら、今の自分がどのくらい通用するかを知るために解くのではなく、レベルと出題傾向を体験しておくことが目的だからです。

 

そして、このレベルに到達しなければならないという決意を持ってください。この過去問は受験の際に出題された問題であり、この問題で合格最低点を取らなければ合格しません。

今はまだどうすればそのレベルに到達できるのかわからないかもしれませんが、その分からないぐらい難しいものにチャレンジするんだという覚悟を持つことが、この時点で最も大切なことです。

 

 

 

≪徹底した過去問対策で逆転合格も可能になる≫

志望校の赤本は同じ年度で良いので、1~2ヶ月に1度解いてください。これは、志望校への決意と過去問の難易度を思い起こすためです。

 

そして、夏から10月までに3年分を2~3回はやってください。ここで過去問演習をする目的は

  • 複数回解くことで過去問に慣れる。「習うより慣れろ」で回数をこなせばそれだけ他の受験生より出題形式に慣れてくる。
  • どういう出題傾向があり、どこが出来てどこが出来ないか把握する。
  • 出題傾向と自分の得手不得手を把握したうえで今後の学習計画を立て直す。

です。

 

特に出題傾向の分析は重要で、意外と大学や学部によって出題傾向や難易度に大きなくせがあったりします。私立でも、例えば、英語で長い自由英作文が出る、現代文で長い記述を求められる、数学では出題範囲がある分野に偏っているなどです。

 

これらは早い時期から知って対策していればライバルに差をつける得点源にすることができますが、対策していなければ、逆に差をつけられる弱点になってしまいます。だからこそ早い時期から過去問で傾向と対策を把握しておくことが必要で、これこそが模試の判定をひっくり返す逆転合格をする秘訣なのです。

 

 

 

ここから過去問演習の具体的なやり方です。

 

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≪事前準備 ~準備を惜しまない~≫

本命校の赤本は複数回やることを前提として「解く用」と「解説等の書き込み用」の2冊を買います。また本命校はアマゾンマーケットプレイスなどで赤本を5年分以上買います。

大切なのは他の受験生はそこまでやらないだろうというところまで念入りに準備することです。こういうちょっとした工夫や努力の積み重ねこそが、本番での自信になります。

 

 

 

≪問題演習~本番のつもりで時間を計って真剣に解く~≫

本番で力が発揮されるかどうかは、どれだけ普段から本番に近い練習をしたかによります。

でも何より重要なのは、模擬試験と同様、「本番のつもりで」という言葉をどれだけ真面目にとらえて本番をイメージして集中したかということです。練習でできていないことは本番では決してできません。

 

 

 

≪答え合わせ~どうやったらもっと点が取れたかの反省会~≫

制限時間が終わったらすぐ答え合わせ、をしては意味がないです。全問終わっている場合は見直しを、時間が足りていない場合は全部自力でやってみてください。

これで何が分かるかというと、見直しの時間があれば何点上がったか、時間内に全問できていたら何点上がったかが分かります。

 

次に答え合わせですが、この時にやるべきことは○×をつける事ではなく、間違えた問題の分析です。

ミスなのか、やったことがあるけど忘れていたのか、さっぱりわからなかったのか、など。

そして、正答率を出して合格最低点と比較しますが、正解問題数で出してはいけません。設問によって配点が異なるので、その重みを3・4段階に付けて正答率を出してください。

 

最後に、どうやったら合格最低点を超えられるかシミュレーションしてみます。ミスが一つもなければ、忘れてしまった分野の問題が後3問できていたら。

こうして合格のために明日からすべきことが初めてわかります。

 

 

 

≪問題分析~敵を知る~≫

出題傾向の分析については先にも述べましたが、ここではそれを徹底してください。

英語であれば設問はマーク中心か記述中心か、長文と文法の比率はどの程度か、英作文はあるか、自由英作か下線部英訳か、空欄補充はあるか、英文の正誤問題はあるか、下線部和約はあるか、それぞれどのくらいの割合なのか、難易度はどうか、といった分析を各科目でやります。

 

最終的には受験する大学の出題傾向を人に説明できるところまで頭に叩き込んだ状態で本番に臨んでほしいです。

 

しかし、試験では出題傾向や形式の変化もありえます。だからと言ってそれが対策をした人に不利に働くわけではありません。

あくまで対策をした人もしない人も全員が平等になるだけです。そのことを頭に入れて、常に平常心で臨みましょう。皆さんの努力で培った実力を信じて。

 

 

 

ここまで過去問演習について説明してきました。そこまでやるんだ、と思った方も多いと思います。

 

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ここまでやる理由はおもに2つです。

一つは出題傾向を把握して分野の対策をすることでライバルに差をつけることです。

しかし、もう一つ重要な理由を述べていません。
それは“自信を身に付ける”ことです。

ライバル以上に過去問対策をしているという自信、どのような問題が出題されるかを知っていることで得られる安心感と自信を持って本番に臨むということ。

 

本番では知らない場所で、いつもと異なる緊張感の中で問題を解かなければなりません。その時最後に勝負を左右するのは自信です。それは単に漫然と勉強していて得られるものではありません。

 

自分が真に欲しいと望み、行動を起こし、実践してこそ得られるのです。