合格(うか)る勉強法 基礎編

野田Tの勉強法コラム

合格(うか)る勉強法 基礎編

合格(うか)る勉強法 基礎編

 

科目や勉強の性質が異なるにも関わらずその違いを意識せずに勉強している人は、「スポーツの基本は強い足腰と体力だ」とひたすら走り込みをしているようなものです。スポーツは種類が違えば当然練習方法も違ってきます。

 

同じスポーツでも攻撃と守備で異なりますし、局面に応じて必要とされるスキルや動き、フォーメーションや考え方が異なるので練習方法もこと細かく異なります。

 

当然、受験勉強においても科目や分野あるいは求められる能力によって勉強方法を分類して工夫する必要があります。しかし、そういう分類や工夫をしている人は思いのほか少ないのが現実です。

科目や勉強の性質を少なくとも次の3つに分けて勉強方法を工夫すべきです。

 

①暗記する(社会や英語や古文・漢文の単語・文法など)

②解き方を身に付けて応用する(数学や物理などの理数系科目)

③考える(英語の読解や現代文など)

 

 

①暗記する(社会や英語や古文・漢文の単語・文法など)

参考書を黙々と読むことが勉強だと思っている人がいますが、そういうのは読書といいます。当然何回も書いて覚える人とは雲泥の差があります。
しかし、書いて覚える方法もひと工夫することでずっと効率的な勉強にすることができます。効率的にするための簡単な工夫は

  1. 五感を使って覚える ~声に出す。
  2. 思い出す練習をする ~覚えたことをテストする。

です。

 

1.五感を使って覚える ~声に出す。
声に出すことがなぜ有効かというと、目、耳、口の3か所を同時に使うだけでなく、頭を倍以上使うからです。声に出すためには目で文字情報を見て頭で理解して発音し、その音声情報を耳で聞いて再び理解するといったぐあいに頭を二倍使うからです。

 

書いて覚えるのは確実な暗記方法なのですが時間がかかるのが難点なので、声に出す方法を加えることで時間を短縮して勉強の効率を上げてください。

 

ちなみに、声に出すこと、つまり音読することができないと英語の読解や現代文はできるようになりません。なぜならば、音読の下手な人は単語の読みや意味、文の切れ目や単語の修飾関係が分かっていないためにスムーズに読むことができず、内容をきちんと理解することができないからです。

 

なので、少し音読してもらうだけでその人の読解レベルはすぐ分かります。逆に、音読して詰まった単語の読みや意味を辞書で調べて覚えることが読解力向上の近道です。

 

 

2.思い出す練習をする ~覚えたことをテストする。

「この芸能人の名前、知っているんだけど思い出せない。」という経験はありませんか?テストもこれとおなじで、覚えているのに思い出せないため点が取れないということはよくあります。だからこそ、暗記の際はテストで思い出す練習をすることが必要なのです。

 

さらに、テストの点数で定着度を把握できるので、どの程度身に付いたかがはっきりわかります。そうすることでテストが悪かった場合には復習の回数を増やしたり、覚え方を工夫するなどといった得点に結びつく対応ができるようになります。

 

逆に、普段からテストで定着度を把握していないと「身に付ける」勉強ができているかどうかわからない、つまり大学に合格するための受験勉強になっていないということになります。

 

それでは参考書での勉強などをどうやってテストしたらいいのでしょうか?そのためにはまず覚えるべき重要な箇所を明確にする必要があります。

重要な箇所は授業で先生が繰り返し説明したり重要だといった場所です。参考書では重要な部分は赤字や太字になっていたり下線が引かれています。そういった重要な箇所を赤の暗記シートで消えるように暗記ペンでマークすれば穴埋めテストの出来上がりです。追記事項を覚えたい場合は、薄い赤色のペン(ピンクやオレンジ)で書けば消えてくれます。

この赤色部分は黒で下線を引いたり、囲ったりして下さい。でないと暗記シートをかぶせたときに大事なことが書かれている赤色の文字があることに気づきません。

 

 

②解き方を身に付けて応用する(数学や物理などの理数系科目)

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理数系科目に必要な能力はたった2つ、それは

  1. 解法パターンを身に付けていること
  2. 正確で速い計算力

です。

 

この2つの能力が身に付いていれば、理数系科目で失点する原因(解法が分からなかった、時間が足りなかった、計算ミス)はすべて解消されます。

そして基本的な解法パターンが身に付いていれば超難関大(旧帝大、医大、早慶など)以外は十二分に通用します。

 

 

≪解法パターンを身に付ける≫

解法パターンを身に付けるのも問題演習を繰り返し復習するしかありません。しかしこの時の復習方法にコツがあります。

 

理数系科目の復習を積む上で大事なのは「どのポイントに着目すれば、答えを出すことができるか」を身に付けることです。解き始める前に、例えば、「この問題のポイントは、面積比を線分比として計算すること!」と声にだし、解法パターンが身に付いているかどうかだけをテストするのです。

 

これを“読み解き法”と呼んでいますが、こうすることで単に解き直しをするよりも短時間で復習することができ、ポイントがしっかり記憶に残り、類題への応用力も磨かれます。もちろんこの時も以前述べた【効率的な“復習”のやり方】を忘れず勉強してください。

 

 

問題を全部解く場合にも効率化できる工夫があります。

最初は自力で問題を解き、できない問題は解答を写して理解しながらやり方を覚えると思いますが、これが非効率なのです。解ける問題が7割以下の場合、解くのに時間がかかったり、解けない問題が多くて時間がかかりすぎます。

 

この場合、最初は問題と解き方と解答を見て覚え、翌日に自力で解くようにすることで時間を短縮してください。そもそも勉強の目的は入試の時に解法パターンが身に付いていることであり、最初に自力で問題がとけるかどうかに意味はないからです。

 

常に、最終的に身に付いていること、身に付いている量をできるだけ多くすること、そのためにできるだけ短時間で身に付くような工夫することを意識して勉強をしてください。

 

 

≪正確で速い計算力を身に付ける≫

みなさんが思っている以上に計算力は重要です。なぜならば理数系科目でのミスのほとんどは計算過程で起き、時間が足りなくなる原因は計算スピードが遅いからです。

 

そのため計算力だけのトレーニングをするべきです。確かに計算力は問題を答えまで全部解くことである程度は身に付きます。しかし正確さやスピードはそのやり方ではなかなか身に付きません。

 

必ず高校数学専用の計算ドリルで計算力を磨いてください。また、そろばん教室や公文式などで計算のトレーニングをしていない人は小学5・6年生の計算ドリルもやることを強くお勧めします。

 

 

③考える(英語の読解や現代文など)

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まずは間違った勉強法の例を挙げます。

 

【英語の読解や現代文などの間違った勉強法】

  • 分からない単語を辞書で調べない。現代文も。
  • なんとなく問題を解いている。
  • 問題用紙に書き込みをしない。
  • 間違った問題しか解答解説を読まない。
  • 2回以上の復習をしていない。

 

こういうやり方をしている人は論外です。

一つでも当てはまったら反省しましょう。特に2回以上の復習をしていない人は猛省して下さい。

 

英語の読解や現代文こそ徹底した復習が必要です。なぜならば考える科目だからです。人の考え方を変えたり正したりすることは、何かを覚えたりするのに比べて圧倒的に難しいです。

 

実際、同じ年度のセンター試験現代文を1カ月おきに繰り返しテストしても、2回目以降のテストで満点を取る生徒はほとんどいません。繰り返し同じ間違えをしますし、場合によっては点数が下がることもあります。そのくらい考え方を身に付けるのは難しいのです。

 

 

 

では考え方を身に付けるにはどうしたらよいのでしょうか?考え方を身に付けることが難しい理由は考え方が目に見えない上、頭の中で一度に複数のことをしているからです。

 

そのため、考えるということを作業に分解して目に見えるように書き出すことでこの問題は解決されます。具体的には以下の作業をします。

 

【英語の読解や現代文など考える勉強の具体的なやり方】

  1. まず設問文を読む。
  2. 本文を読みながら設問文の根拠となる部分に線を引く。
  3. 正解を選ぶために設問の選択肢を読みながら間違っている部分に線を引く。間違っている部分がない選択肢が正解となる。
  4. 1~3を繰り返してすべての問題を解く。
  5. 答え合わせをした後に正解した問題も含めて解答解説を徹底的に読み込み、本文の根拠とされている部分があっているか、間違っていると考えた部分があっているかをチェックし、自分の考え方と異なる部分は正しい考え方に従って赤線を引く。
    さらに正解の選択肢が正解である理由もきっちりチェックする。

 

このように考えることを作業に分解し、線を引いて自分が考えたことを問題用紙に残すことでなぜ間違ったかが明らかになり、何が正しい考え方が分かるのです。これが考え方を身に付けるための勉強法の基礎です。

 

 

ちなみに問題集や赤本など問題に書き込みをするものは、同じものを複数購入してください。同じものを買うのはもったいないと書き込みをせずコピーで済ませる人がいますが、受験勉強でこれほど愚かしい行為ないと私は思います。

なぜなら問題集の購入を控えて節約できる金額はせいぜい数万円程度ですが、それによって勉強の効率が落ちた場合の損失やリスクが大きすぎるからです。

 

志望校に合格できればよいですが、不合格となってさらに1年勉強する場合の金銭的損失は、社会人になってからの1年分の給料+1年分の予備校費用などで数百万円になります。さらに1年間という時間を勉強に費やすという人生の損失になります。

 

たとえ志望校以外の大学に進学できたとしても、志望校に合格できなかったという事実とそのことに対する後悔は一生付きまとうでしょう。そもそも数万円であれば大学に合格してからバイトすれば済む話で、わざわざこれほどのリスクを冒す必要があるとは到底思えないからです。

 

 

最後勉強法から少し脱線しましたが、合格するために何を選択すべきかについて重要な考え方なので覚えておいてください。

勉強というのは人生でコストパフォーマンスが最も高い投資だといわれています。投資はリスクやコストを最小化して利益を最大化できるように選択するのが原則です。

 

つまりコストパフォーマンスを最大化するのです。

 

大学受験でもリスクを最小化してコストパフォーマンスが最大化できるよう常に工夫・改善する意識を持ってください。