通信制高校 高卒認定

高卒認定のススメ④(高卒認定か,通信制高校か)

塾長のコラム

高卒認定のススメ④(高卒認定か,通信制高校か)

文部科学省の学校基本調査によると,通信制高校の数は過去20年間で増加の一途をたどり,生徒数は全国で18万人にも達している。
中学卒業後,ストレートに通信制高校へ進学する人もいるが,高校中退者の受け皿としても,通信制高校がすっかり定着している。

 

私も高校を中退した後の選択肢について相談されることがあれば,高卒認定ではなく通信制高校を勧めるケースが多い。
特に高校1年生であればなおさらだ。
若いうちは,将来どうするか?ということは二の次で,高校を辞めた後の所属先をどうするか?ということの方が大事なのだ。

 

通信制高校であれば居場所になりうるし、どこかに所属しているという安心感は大きい。
「いま何年生?」と聞かれたときに言葉に詰まることがないのは,本人だけでなく親にとっても気持ちのうえで楽だろう。

 

ただし,通信制高校が万能ではないということも心に留めておくべきだ。
通信制高校も結局は本人のやる気次第。
どれだけ環境が恵まれていても,単位を取るのが比較的楽であっても,肝心の子どものやる気がなければ挫折してしまう。
「せめて高校だけは」という親心から親が子どもに代わってレポート作成をするという冗談のような話も実際にあるくらいだ。

 

私が若かった頃,通信制高校は極めてマイナーな存在だった。
高校を中退したときに親から「これからどうするのよ」と言われようものなら「働く」とやり返すのが当たり前だった。
ところが今では「働く」ではなく「通信に行く」という時代だ。
これは積極的に通信制高校を選ぶというよりは,他に有効な選択肢がなく,「とりあえず」という気持ちで口にしている子も多いはずだ。

 

通信制高校に在籍していても,レポートはたまる一方。
当然,親の機嫌は悪くなる。
基本的には自由だから,日中は遊んで生活リズムは昼夜逆転。
毎日通える私立のサポート校となると費用は高額で,やっと卒業した時には,もう進学なんてご勘弁・・・。
となるケースもあるのではないだろうか。

 

親御さんから相談を受けた場合,通信制高校でも続かないことを想定しておくこと,高卒認定でも通信制高校でもない「第三の選択肢」も覚悟しておくことをアドバイスしている。
第三の選択肢とは,「働く」あるいは「何もしない」ということだ。

 

あれがダメなら今度はこっちと親があれこれ用意するのではなく,学校がダメなら社会で育ててもらおう。
本人が学歴や高卒資格が必要だと感じるまでは待ってあげよう。

 

このような考え方だってありではないか。
もちろん,この境地に達するまでには相当のバトルも必要だろうけど,そこまで腹がすわると子どもも親も楽だと思う。

 

学校がダメなら通信制。
それもダメなら社会で育ててもらう。
働かずに引きこもるのも長い人生の中では大事な時間。
少々遅れても大丈夫。
いずれ子どもがやりたいことが見つかった時,一歩踏み出そうと感じたときの手段として高卒認定があるさ。
親御さんにはそんな気持ちを持っていてもらいたい。

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